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茨城ロボッツがスタートアップ2社と見据える夢の舞台

セルソースは現在、15のスポーツチームとメディカルスポンサー契約を結んでおり、夫々のチームと独自の繋がりがあります。

当社は2年連続でゲームスポンサーを務めるなど、特に繋がりが強いチームがプロバスケットボールチームの茨城ロボッツさん(以下、ロボッツ)です。

そして、そのロボッツは今、セルソースのみならず他のスタートアップの力も借りながら、2026年から始まるBプレミア参入を目指して必死に取り組んでいます。

今回は、ロボッツの大きな経営課題である「駐車場問題」に共に取り組む駐車場シェアサービスのakippaさんとの取り組みも踏まえて 「スポーツチームとスタートアップの在り方」について、茨城ロボッツ西村社長へのインタビューを中心に、取り上げてみたいと思います。

西村 大介|Daisuke Nishimura
2000年3月 京都大学教育学部卒
2010年12月 株式会社G-assist 代表取締役社長
2018年10月 株式会社滋賀レイクスターズ 代表取締役社長
2020年11月 株式会社長崎ヴェルカ 事業部長
2021年7月 株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント 代表取締役社長

大塚 ヤスヒロ|Yasuhiro Otsuka
akippa株式会社 総合プロデューサー
新卒で自動車関連メーカーに入り、その後はITウェブ業界を複数社経験し2017年5月より駐車場のシェアリングサービスを展開するakippa株式会社に営業職として入社。現在は大型イベントや自治体・プロスポーツクラブの交通課題解決に取り組んでいる。

「駐車場不足」が深刻な経営課題に

西村:2026年から始まるBプレミアに進出するためには「売上高12億円」「平均入場者数4千人」を達成しないといけない仕組みになっています。

ロボッツは昨シーズンの平均入場者数が約3,400人でしたが、現時点で4,600人(取材当時)を超えてきています。

ーー私も2年連続で観戦に来ていますが、もう熱気が全然違いますよね。さて、いきなり本題に入ってしまいますが、平均入場者数と駐車場の数が合わない気がするのですが・・・。

西村:はい、全然合いません(笑)。

我々のホームである「アダストリアみとアリーナ」の駐車場数は500台分もありません。一方、多くの方が車で来られるので、このギャップは多岐にわたる問題を引き起こします。

具体的には、もちろん①入場者数増のボトルネックになる、という問題もあるのですが、それ以上に②渋滞、そして③近隣施設における違法駐車、がより深刻です。

地域住民の方々にご迷惑をお掛けしながら入場者数を増やすのは我々の本望ではないので、早期に解決する必要がありましたし、今も取り組んでいます。

ーーそこでakippaさんが登場するわけですか。

西村:2018年からアリーナの駐車場管理をお願いしていたので、そういった問題が顕在化するよりも「前」からのお付き合いになります。

ただ、コロナが明けてきて、Bプレミアの基準が発表された昨年、いよいよ駐車場問題が待ったなしになったんですね。そして2023年10月から議論を開始し、今年2月にakippaさん側での本格的な駐車場開拓がスタートしました。

そして、そこから約2カ月で200台分以上の駐車場を確保いただきました。驚愕のスピードです。

大塚:2月時点でロボッツと合意した目標が「今シーズン中に200台」だったので、その目標はすでに達成しました。ロボッツ愛が強すぎて、頑張りすぎました(笑)。

去年までは地場スポンサーの方々の駐車場開拓くらいの取り組みに留まっていましたが、2月から一気にブーストを掛けて、個人宅や月極駐車場に狙いを定めたことが大きかったですね。

「使われること自体が嬉しい」という利用者の声が何より嬉しい

ーー本日、駐車場のオーナー様にもお話を伺ってきましたが、オーナー様にもとてもメリットがあることが感じられました。

大塚:今日のオーナー様は「使われていなかった駐車場が使われて嬉しい。それによってこの地域が賑わうことが嬉しい」と仰っていましたよね。

もちろん、空いたままになっている駐車場を活用することで収益を得ていただくことも大きいのですが、あのように「使われること自体が嬉しい」といっていただけると、こちらとしても嬉しくなります。

アリーナから徒歩2分の場所で、ロボッツ用にアキッパを使っているのに試合観戦したことがない、と仰っていたのでぜひアリーナ試合を観戦していただきたいですね。     

西村:ロボッツの試合は、凡そですが来場者の内訳が「県内80%、県外20%」なんですね。来場者がこれだけ増えても、県内の方々に支えられていますし、我々にとって本当に大切な存在です。

そんな中で  「アキッパに貸したことだし、一回試合行ってみるか」となって、新たなファン層を生み出すことが出来れば、そんな素晴らしいことはありません。

ーー一旦、駐車場問題は落ち着いたのでしょうか

西村:いえ、ロボッツとしては全部で2,000台を確保したいと思っています(笑)。「自前」+「コインパーキング」+「アキッパ」で2,000。

大体平均で1台に2人乗ってこられるので、そうすると5,000人動員してもかなり安心の数字です。どうでしょう、大塚さん?(笑)

大塚:近隣にもまだ活用できそうな場所はありますし、少し離れた場所を安く提供して交通量を分散するという方法もあります。離れた所ですと帰りの交通混雑も回避できるので、実はおすすめなんです。

予約状況等を見ながら需給バランスをとって開拓を進めていきたいですね。

「顔が見える相手」と仕事をし、共に発展したい

ーー少し話が変わりますが、ロボッツは凄い数の地場企業から応援されています。にも関わらず、セルソースやakippaといった東京のスタートアップとも積極的に連携されています。なぜでしょうか?

西村:私はロボッツに来る前に滋賀で社長をやっていましたが、その時に「東京にアクセスがあるチーム」を本当に羨ましく思っていました。

茨城の人からしたら当たり前かもしれませんが、東京まで電車や車で2時間以内で行ける、というのは凄いアドバンテージなのです。

オーナー企業がグロービスということもあり、積極的に東京の会社様とのコンタクトを取っています。

そして、それとは別の軸で「スタートアップ」の皆様との関係を大切にしています。理由は色々ありますが、1番大きいのは「顔が見えている」ことです。

ここにおられるakippaの大塚さん、セルソースの細田さんや後藤さんなど、「目の前にいる人と話していることで全てが完結する」というのは我々にとってはとても大事なことです。

大企業ですと、どうしても「目の前にいない方」の影響によって物事が動いたり止まったり、ということが発生します。

資金も人数も限られている我々として、大事なのは「スピード」。スタートアップの皆様は、顔が見える人とスピード感を持って仕事が出来る、我々にとって本当に大事なパートナーです。

ーーセルソースとのメディカルパートナー契約も、3年目を迎えました。チームのサポートが出来ていますでしょうか?

西村:非常に大きなサポートになっています。もちろん選手が怪我をせずに、セルソースさんのサポートと無縁なのが1番良いのですが、当然そうはいきません。選手全員ギリギリを攻めていますので。

そういった有事の際に頼れるものがある、というのは経営目線からしても非常に大きいです。

PFC-FD™を活用した選手で見ると、特に鶴巻選手の成長が著しいですね。あれ以来大きな怪我をしておらず、今は「エース殺し」としてスターティング5に選ばれることも多いです。

ーー最後に、今シーズンの終わりが見えてきていますが、ロボッツと西村さんの抱負を聞かせてください。

西村:我々としては「2026年からのBプレミア参入」に命をかけています。

その実現には、選手の確保と強化、観客動員、売上拡大、、、様々な課題がありますが、選手・スタッフはもちろん、スポンサーや協力会社の皆様と共に一つひとつ解決していきたいです。

akippaさん、セルソースさんには本当にお世話になっていますが、これからもより一層面白い取り組みが出来たらと思います。

これからもよろしくお願いします!

編集後記

「ロボッツこそがスタートアップである」。いつもロボッツ関係者の方にお会いすると思うことです。

社長からスタッフの方まで全員が「明確」で、「速く」て、何より「気持ちがいい」。

我々はどうしても「医療」というセンシティブなエリアにいるので、難しいコミュニケーションになることもあるのですが、この2年超、ロボッツとご一緒していて嫌な思いを抱いたことは一切ありません。

だからこそ、スタートアップとの相性も良いのだろうな、と強く感じます。

そして、akippaさんも「THE・スタートアップ」。大塚さんも、広報の石川さんも気持ちが良い素敵な方々です。そんな人たちが集まるからこそ、イノベーションが起き、観客も増えるのでしょう。

セルソースも「選手のコンディション改善」を通じてより大きな感動を、そして勝利を届けられるよう、引き続き貢献していきます。

スポーツって偉大ですね。


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