セルソース採用サイトを公開。「未来を変える」仲間を求めて。
こんにちは、経営企画本部の細田です!(写真右端)
本日、当社は採用専用サイトをオープンいたしました!
プロジェクト始動から丸9か月を掛けて迎えたローンチであり、プロジェクトリーダーとして感無量です(涙)。
このnoteでは、プレスリリースに書ききれなかった、「誰が」「何のために」「どういうアプローチで」このサイトを作り上げたのか、その舞台裏を紹介していきたいと思います。
なお、本件プロジェクトメンバーは、採用活動を担うHR戦略部と、インハウスのクリエイティブチームであるデザイン戦略部、そして株式会社LIGさん。
LIGさんには最初から最後まで、トータルで制作に関わっていただきました。
(次回note記事はLIGさん突撃インタビュー、です!)
セルソースが採用の観点から抱える「課題」
セルソースは今、毎期数十人単位でメンバーが増加していますが、これは3つの大きな課題を抱えながら、何とか実現してきた結果です。
①認知の量:認知が非常に取りづらいビジネスモデル
セルソースの主力事業である「加工受託サービス」は、簡単に言うと「医療機関にて採取された患者さまの組織や血液をお預かりし、”良いもの”にして医療機関へお戻しする」ものです。そして、医療機関にてその”良いもの(幹細胞や成長因子)”を患者さまに投与いただきます。
そのため、大半の患者さまは「セルソース」という名前を認識することなく、医療機関での治療を受けています。
さらに、今当社のサービスが最も多く使われている対象疾患が「変形性関節症」という、年齢を重ねた方々が多く発症するものです(60歳以上の女性のうち、7割が発症すると言われている疾患)。
つまり、「事業を全力で推進するだけでは、20-40代の求職中の方々に知っていただけない」ということであり、採用文脈での認知獲得には完全に別のアプローチが必要になります。
②認知の質:“上場”というステータスが導く、ズレた認知
我々は心から自分たちのことをスタートアップだと思っていますし、事業も「始まったばかり」です。
ですが、「上場」というステータスはどうしても「安定していそう」「出来上がっていそう」「アニマルスピリットある人少なさそう」というイメージをもたらします。
そして、これまで「そうではない」ことを表現する場も用意できていなかったため、当社の情報に触れていただいても、挑戦や成長を軸に転職・就職を検討されている方が離脱してしまう、ということが起きていました。
③伝え方:決算説明会を視聴しないと伝えられない、独自の人的資本経営手法
例えば、我々は「HSF経営」という、”Human” “Social” “Future”の頭文字を取った、完全に独自の経営手法を用いています。また、それ以外にも ”CellSource HR Balance” など、独自の考え方を随所に採用しています。
しかし、その内容は「決算説明会のアーカイブ動画を見ないと分からない」という、かなり致命的な状態が続いていました。
この3つの課題を解決する最善の策が、「セルソースにまつわるあらゆる情報を集約した採用サイトを立ち上げること」であるという結論に至り、本プロジェクトは始まりました。
バイアスを取り除く旅に出かける
Customer Journey Map(CJM)の作成
私は、プロジェクトを進める際に気を付けなければならない最大のポイントは「バイアスの排除」だと思っています。
今回のケースでいえば、採用チームが「自分たちが一番セルソースのメンバー、そして応募者のことを分かっている」と考え、そのメンバーの理解のままにプロジェクトが走り始めることが、最も危険です。
バイアスのかかっていない人間など存在しません。そのため、プロジェクトを始める際に、まずは「セルソースで活躍し、そして自身の人生が豊かになっているメンバーはどういう人なのか」を、バイアス抜きに定義することが重要でした。
したがって、サイトの要件定義を行う前にCustomer Journey Map(CJM)の作成に取り組み、このCJMの作成からLIGさんにリードしていただきました。
具体的には、当社の代表的な募集職種である「営業職」と「細胞培養・加工職」を対象に、「就活開始前~入社」を7段階に分け、各段階での意向の変化、見つからなかった情報や困ったことなどを洗い出しました。
その情報から「現実(As is)」と「理想(To be)」を設定し、そのギャップを埋めるコンテンツを採用サイトに配備する、というプロセスを辿りました。
このプロセスは非常に課題解決思考であり、セルソースValuesの一つである「課題ドリブン」がまさに表れていると思います。
徹底的な議論から逃げない
ここで更に気を付けなければならないのは、「LIG社側にもアンコンシャスバイアスがある」ということです。第三者である=物事を必ずフラットに見ることが出来る、わけではありません。
そのため、LIGさんから成果物が出てきた時も、それをそのまま鵜呑みにせず、しっかり意見・疑問をぶつけていく。このプロセスを通じてCJMの質が上がり、双方の理解が揃い、最高の「聖書」が出来上がります。
正直、想定よりもかなり多くの時間を使うことになりましたが、ここでの議論があったことで、サイトマップは非常にスムーズに出来上がり、後からサイト構造が議論になることもありませんでした。
「考え尽くすことが、結果的に最短の道である」ことを一つ証明出来たのではないかと思っていますし、その議論に根気よくお付き合いいただいたLIGさんにはとても感謝しています。
UI/UXデザインにあたってのキーワード
解決すべき課題、その課題を解決するためのコンテンツ、そしてサイトの構造が固まったら、そこからはコンテンツ配備やUI/UXの話に入っていきます。そして、このUI/UXにおいて、我々が大切にしたことが3つあります。
①「そこにいるだけで、セルソースを感じられるように」
当社は先日、CI(コーポレートアイデンティティ)をリニューアルし、セルソースブランドを表現するカラーやグラデーションを定めました。
このCIに徹底的に沿い、「どのページのどこにいたとしても、そこにセルソースを感じるサイトにする」ことにこだわりました。
ブランドカラーの扱い方から、曲線の形や余白の幅、フォントサイズなど、細かな部分を一つひとつ確認してディレクションをするデザイン戦略部の姿勢は、感銘を受けると共に、非常に勉強になりました。
②「脳のメモリを使わせない」
私は、サイトを訪れた時に「ん?」と少しでも違和感を感じると没入感と集中力が大幅に下がる、と信じています。
そのため、例えば「スクロールしていったときに何かがちょっとはみ出る」とか、「あっちとこっちで表現のルールがちょっと違う」とか、そういうことが無いように、とことんこだわりました。
これを「脳のメモリを極力使わせないサイトに」という言葉で共有し、LIGさん含めたメンバー全員で同じ想いをもってサイトを作れたと思います。
③「一語一句に徹底的にこだわり、ズレなく伝える」
どれだけインフォグラフィックや図を活用しても、それだけではサイトを訪れた人の理解が「それぞれの解釈」にかなり左右されます。より正確に理解してもらうには、コピー、見出し、本文、補足といった「言葉」が大きな機能を果たします。
そこに強い想いを持つ我々は、デザイン戦略部のコピーライターがベースを作り、その上で全員で意見をぶつけ合う。二稿、三稿、四稿と重ねてブラッシュアップを続けていきました。
最終的に採用サイトに載せている言の葉たちは、全て自信を持ってお見せできるものになっています。以下は案出しを繰り返しているFigmaの様子です。
出来上がったサイトの一部を紹介します
本サイトで特にこだわった部分を取り上げることで、雰囲気を少しでも伝えられたらと思います。採用サイトをさっそく見たい!という方は、是非こちらからご覧ください。
TOPページ:メインビジュアル
TOPはなんといっても、メインビジュアル(MV)のアニメーションです。サイトを訪れるとコーポレートロゴが浮かび上がり、それがフェードアウトした後にセルソースカラーの中へと飛び込んでいきます。
「未来を変えよう。」というメッセージに合わせるようにグラデーションが動き続け、様々な色に変化します。これはセルソースのPurposeである「Change Our Future」を表現するものです。
文字が出てくるタイミングや細かな挙動、色味の調整など細部にわたってこだわったもので、LIGさんの尽力無しには完成できなかったMVです。
経営理念&パーパス:セルソース思考のイラスト
セルソースの行動規範は「セルソース思考22」として22個の項目に言語化されています。しかし、一言だけでは伝わりきらない、ということでLIGさんの案で一つひとつをイラスト化することになりました。
これは非常に画期的なことである一方、初めての試みだったのでかなり苦しみました。多いもので恐らく5回以上描き直してると思います。その中でも特に苦しんだのが「意識的に疑う」で、最終的に落ち着いたのが「群盲象を評す」でした。
象の足を触って、その太さや質感から「木だ!」と思い込むのがノーマル思考。「木かもしれない。でも象かもしれない」と考えるのが、セルソース思考。
自分としては大ヒットなのですが、いかがでしょうか(笑)。
セルソースで働く:CellSource HR Balance
「セルソースのメンバーには、今日という一日に納得感を持って働いてほしい」というのが社長の裙本と私の想い。この想いを何とか伝わる形で図式化したいと、悩んだ末に辿り着いたのが、この「CellSource HR Balance」です。
この図は、一言でいうと「メンバーがセルソースで過ごす時間を通じて、セルソースと自身がそれぞれのPurposeに一歩近づく」ということを表現しています。
このバランスが大きく崩れていると、例えば「会社への滅私奉公」だったり「独りよがりな仕事」に繋がり、セルソースと本人のどちらかが不幸になります(場合によっては両方)。
「自分はこの9つのアイテムが繋がっているか?」、これを意識してもらうための図であり、今回のサイト作成を通じて形にすることが出来ました。
おわりに
当然、サイトを作ることが目的ではなく、このサイトを活用してより効果的な採用を行うことが目的です。つまり、今日がスタートライン。
ですが、HR戦略部から2名、デザイン戦略部から4名という特殊なチームが今日まで一致団結し続け、そしてセルソース思考から外れずに今日のローンチを迎えられたことは、プロジェクトオーナーとして非常にうれしく思います。
サイトを隅々までご覧いただき、セルソースのビジネスや考え方に共感して私たちと一緒に働きたいと思ったそこのあなた。是非エントリーをお待ちしています!